ヒストリックハウス名:ウィティック・マナー

所在地域:ウェスト・ミッドランド

訪問:2023年6月21日

ハウス正面、エリザベス時代に建てられたかのよう。シェイクスピアの生家に少し似ています。

2019年以来、3年ぶりのイギリス訪問。最初に訪れたのは、ウォルバーハンプトン(Walverhampton)近郊のウィティック・マナーです。ウィティック・マナーは、1887年から、施主セオドア・マンダー(Theodore Mander, 1853-1900)によって建てられてました。。セオドアと妻のフローラ(Flora Elvira St. Chair Paint, 1857-1905, m.1879) が目指したのは、「中世領主の館」の完全な再現でした。

館の中は、まるで「ロマンティシズム」博物館。ラファエロ前派を代表する、バーンジョーズら(Edward Burne-Jones)や、モリス(William Morris)、ラスキン (John Ruskin)の作品、ケンプ(Charles Kempe)のスタンドグラスが、あちらこちらに。今回は、写真がメインです。

ハウス入り口には、ラテン語?の木彫りがある。
大きなガラス窓を作る技術がなかった中世では、小さなガラスをつなぎ合わせて大きな窓を作っていましたが、この窓も中世風に作られています。しかし、つなぎ合わせではなく、模様をいれてあるように見えます。
リビングルーム。ソファや椅子は、モリスのものが多い。
グレートパーラー、グレートホールを再現してるが、中世のホールよりもおしゃれ。夫妻の中世へのこだわりが、伝わってくる。
グレートパーラー、天井。
バーンジョーンズLove among the ruin
ダイニングルーム、天井のプラスターが、目を惹きます。
壁一面を覆う刺繍作品、バーンジョーンズの絵を元にして作られたとのこと。

ラファエロ前派の作品が、ふんだんにある邸宅は、博物館のようでした。そして、住んでいた人がこだわり、工夫して心地良い空間に仕上げたことが、じわじわと、伝わってくる邸宅でもありました。